Processing

Please wait...

Settings

Settings

Goto Application

1. WO2021066155 - METHOD FOR PRODUCING PERFLUORO(2,4-DIMETHYL-2-FLUOROFORMYL-1,3-DIOXOLANE)

Document

明 細 書

発明の名称 パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

発明の概要

0005   0006   0007   0008   0009   0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033  

実施例

0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

明 細 書

発明の名称 : パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)から誘導されるパーフルオロ(2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)を重合することにより、ポリ[パーフルオロ(2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)]を得ることができる。ポリ[パーフルオロ(2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)]は、ガス分離膜用樹脂、光ファイバー用透明樹脂等として有望なポリマーである。この有望なポリマーの原料であるパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法が、特許文献1および特許文献2に開示されている。また、非特許文献1には、ヘキサフルオロプロピレンオキシドとベンゾフェノンを反応させて得られるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー(その製造方法は、例えば特許文献3に開示されている。)を原料とする、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を得る方法が開示されている。
[0003]
特許文献1:米国特許第3308107号明細書
特許文献2:米国特許第3404162号明細書
特許文献3:英国特許第1051647号明細書
[0004]
非特許文献1:Izvestiya Akademii Nauk SSSR,Seriya Khimicheskaya,392-395ページ,1988年

発明の概要

[0005]
 特許文献1に開示されている製造方法は、トリフルオロピルビン酸フルオリドを原料とし、フッ化セシウム存在下、ジエチレングリコールジメチルエーテル溶剤中、ヘキサフルオロプロピレンオキシドを反応させて、合成中間体であるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を得て、続いてフッ化セシウム存在下加熱を行うことでパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)を得る製造方法である。また、特許文献2でも、実施例として、フッ化セシウムを用いる同様のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法が開示されている。一方、非特許文献1には、ヘキサフルオロプロピレンオキシドとベンゾフェノンを反応させて得られるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーを原料とし、フッ化セシウム存在下、ジエチレングリコールジメチルエーテル溶剤中、ヘキサフルオロプロピレンオキシドを反応させて、上記のパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を得る方法が開示されている。
[0006]
 しかし、特許文献1、2に記載の方法および非特許文献1に記載の方法において反応試剤として使用されるフッ化セシウムは、工業的に高価であり、入手性に劣る化合物である。
[0007]
 以上に鑑み、本発明の一態様は、工業的に安価で入手性が良いフッ化物を反応試剤として用いて、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)を製造する方法を提供する。
[0008]
 パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)を得るための中間体であるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)の製造に関して、非特許文献1に記載の方法において原料として使用されているトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーは、常温で液体であり、取り扱いが容易である。本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、有機溶剤中、このトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーを、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選ばれる一種以上のフッ化物の存在下、ヘキサフルオロプロピレンオキシドと反応させてパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を得る工程を経て、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)を製造可能であることを新たに見出した。
[0009]
 即ち、本発明の一態様は、以下の通りである。
[1]有機溶剤中、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選ばれる一種以上のフッ化物の存在下、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーとヘキサフルオロプロピレンオキシドを反応させてパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を得るダイマー反応工程を有する、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[2]有機溶剤が、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルおよびテトラエチレングリコールジメチルエーテルからなる群から選択される一種以上の有機溶剤である、[1]に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[3]フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選ばれる一種以上のフッ化物を、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~0.5モル倍量でダイマー反応工程において添加する、[1]または[2]に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[4]フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物を、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.08モル倍量~0.3モル倍量でダイマー反応工程において添加する、[1]~[3]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[5]フッ化カリウム存在下にダイマー反応工程を行う、[1]~[4]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[6]ダイマー反応工程の後に、異性化工程を有する、[1]~[5]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[7]フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選ばれる一種以上のフッ化物を、異性化工程において更に添加する、[6]に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[8]異性化工程において更に添加される上記フッ化物の量が、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.1モル倍量~2.0モル倍量である、[7]に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[9]異性化工程において更に添加される上記フッ化物の量が、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.5モル倍量~1.8モル倍量である、[7]または[8]に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[10]異性化工程において更に添加される上記フッ化物は、フッ化カリウムである、[7]~[9]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[11]ダイマー反応工程にて得られたパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を反応液から分離後、有機溶剤、およびフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物の存在下に異性化工程に付す、[1]~[5]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[12]異性化工程における有機溶剤が、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルおよびテトラエチレングリコールジメチルエーテルからなる群から選択される一種以上の有機溶剤である、[11]に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[13]異性化工程を、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.1モル倍量~2.0モル倍量で上記フッ化物が存在する下で行う、[11]または[12]に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[14]異性化工程を、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.2モル倍量~1.5モル倍量で上記フッ化物が存在する下で行う、[11]~[13]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[15]異性化工程を、上記フッ化物としてフッ化カリウムが存在する下で行う、[11]~[14]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[16]異性化工程において、クラウンエーテル類およびフッ化物類からなる群から選択される一種以上の添加剤を添加する、[6]~[15]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[17]異性化工程において、フッ化セシウムおよびテトラメチルアンモニウムフルオリドからなる群から選択される一種以上の添加剤を、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~0.2モル倍量で添加する、[6]~[10]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[18]異性化工程において、添加剤として18-クラウン-6、15-クラウン-5を、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~1.5モル倍量で添加する、[6]~[10]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[19]異性化工程において、フッ化セシウムおよびテトラメチルアンモニウムフルオリドからなる群から選択される一種以上の添加剤を、反応に供されるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.03モル倍量~0.15モル倍量で添加する、[11]~[16]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[20]異性化工程において、添加剤として18-クラウン-6、15-クラウン-5を、反応に供されるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.05モル倍量~1.0モル倍量で添加する、[11]~[16]のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[0010]
 本発明の一態様により、工業的に安価で入手性が良いフッ化物であるフッ化カリウムおよび/またはフッ化ナトリウムを反応試剤として用い、常温下で液体であり、取り扱いが容易なトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーを原料とする、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の新たな製造方法を提供できる。

発明を実施するための形態

[0011]
 本発明の一態様は、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法(以下、単に「製造方法」とも記載する。)に関する。上記製造方法は、有機溶剤中、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選ばれる一種以上のフッ化物の存在下、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーとヘキサフルオロプロピレンオキシドを反応させて、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を得るダイマー反応工程を有する。
[0012]
 上記製造方法は、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法である。本発明および本明細書では、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)またはそのアルカリ金属塩は、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)と等価とみなすものとする。一形態では、上記製造方法の生成物は、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)であり、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)であり、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)のアルカリ金属塩であり、またはこれらの2種または3種以上の混合物である。
[0013]
 以下、上記製造方法について、更に詳細に説明する。
[0014]
 上記製造方法では、例えば、耐圧容器にトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー、有機溶剤およびフッ化カリウムおよび/またはフッ化ナトリウムを仕込み、冷却の後、これにヘキサフルオロプロピレンオキシドを添加し反応させることにより、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造のための中間体であるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を得ることができる。例えば、その後、昇温し該化合物を異性化工程に供することによって、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)を得ることができる。また、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造のための合成中間体であるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を、ダイマー反応工程後、抽出操作、蒸留操作等の分離操作を行って分離した後に異性化工程に供することもできる。ダイマー反応工程において使用されるフッ化物は、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上である。フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムは、工業的に安価で入手性が良いフッ化物である。一方、フッ化カリウムやフッ化ナトリウムは、例えば、Organic Letters,2010,12,3740~3743等に記載されているように、フッ化セシウムに比べて反応における活性が低いと言われていた。これに対し、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、従来反応において活性が低かったフッ化物であるフッ化カリウムおよび/またはフッ化ナトリウムが高活性を示す、新規な反応系を見出すこともできた。この点については後述する。フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上としては、フッ化カリウムのみを使用してもよく、フッ化ナトリウムのみを使用してもよく、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムを使用してもよい。本明細書において、「フッ化カリウムおよび/またはフッ化ナトリウム」とは、フッ化カリウムのみ、フッ化ナトリウムのみ、またはフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムのいずれかを意味するものとする。
[0015]
 上記製造方法で用いられるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーは、例えば、英国特許第1051647号明細書(特許文献3)に記載されている条件を適用することにより、ヘキサフルオロプロピレンオキシドから収率よく得ることができる。また、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーとして、市販品を用いてもよい。
[0016]
 トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーとしては、4-フルオロ-5-オキソ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)-1,3-ジオキソラン-2-カルボニルフルオライドを例示できる。4-フルオロ-5-オキソ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)-1,3-ジオキソラン-2-カルボニルフルオライドは、以下の式1で示すことができる。
[0017]
[化1]


[0018]
 有機溶剤としては、反応に不活性なものであれば特に限定されるものではない。有機溶剤としては、例えば、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶剤、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム(Diglyme)とも呼ばれる)、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤が挙げられる。有機溶剤は、一種単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。有機溶剤としては、用いるフッ化カリウムおよび/またはフッ化ナトリウムの溶解性の観点から、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤を一種単独または2種以上を任意の割合で混合して使用することが好ましく、特にジエチレングリコールジメチルエーテルが好ましい。ダイマー反応工程における有機溶剤の使用量としては、特に限定されないが、通常、反応に供されるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.3質量倍量~5.0質量倍量の有機溶剤を使用することができる。反応系中の水分量が少ないことは反応を良好に進行させるうえで望ましい。具体的にはダイマー反応工程の反応系中の水分量は、500ppm以下が好ましく、100ppm以下がより好ましく、50ppm以下が更に好ましい。本明細書に記載の単位「ppm」は、質量基準である。
[0019]
 上記製造方法において、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムとしては、市販の無水物、スプレードライ品および水和物のいずれも用いることができる。また、フッ化カルシウム等に担持させた形態を用いてもよい。収率向上の観点から、フッ化カリウムを用いることが好ましく、フッ化カリウムの無水物またはスプレードライ品を用いることがより好ましい。
[0020]
 ダイマー反応工程において、上記フッ化物の使用量は、例えば、反応に供されるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~1.5モル倍量の範囲とすることができる。あまりにも少量の使用量では反応が遅く、また大量の使用は経済的でないうえ収率が低下する場合がある。以上の観点から、ダイマー反応工程において、上記フッ化物の使用量は、一形態では、反応に供されるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~1.2モル倍量とすることが好ましく、0.05モル倍量~0.8モル倍量とすることがより好ましく、0.05モル倍量~0.5モル倍量とすることが更に好ましく、0.07モル倍量~0.4モル倍量とすることがまた更に好ましく、0.08モル倍量~0.3モル倍量とすることが特に好ましい。また、一形態では、ダイマー反応工程において、上記フッ化物の使用量は、0.1モル倍量~1.2モル倍量の範囲または0.1モル倍量~0.8モル倍量とすることができる。上記フッ化物の使用量とは、フッ化物としてフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムを使用する場合、それらの合計使用量をいうものとする。この点は、本発明および本明細書における上記フッ化物に関する各種の量についても同様である。ダイマー反応工程においては、フッ化物としてフッ化カリウムを用いることが好ましく、この場合、使用するフッ化カリウムの量は、上記のトリフルオロピルビン酸ダイマーに対するモル倍量を好適な使用量として用いることができる。
[0021]
 ダイマー反応工程におけるヘキサフルオロプロピレンオキシドの使用量としては、理論的には、反応に供されるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、2.0モル倍量以上で実施可能であるが、収率向上の観点からは、通常、1.9モル倍量~2.8モル倍量使用することが好ましい。また、一形態では、1.9モル倍量~2.5モル倍量使用することができる。
 ダイマー反応工程における各種成分の添加については、例えば、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー、フッ化カリウムおよび/またはフッ化ナトリウム、ならびに有機溶剤の混合物を、-30℃~60℃の温度範囲内で、添加する。ヘキサフルオロプロピレンオキシドの添加後、ダイマー反応工程におけるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)の生成を完結させるため、同温度範囲内で2時間~48時間保持してもよい。なお本明細書に記載の温度は、特記しない限り、反応液の液温である。
[0022]
 上記製造方法では、ダイマー反応工程によって、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造のための合成中間体であるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を得ることができる。上記製造方法は、ダイマー反応工程後、得られたパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)をパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)へ異性化反応させる異性化工程を有することができる。異性化工程では、例えば、ダイマー反応工程後の反応液を、100℃~150℃で、4時間~72時間反応させることにより、異性化反応を進行させて異性化反応を完結させることができる。異性化工程は耐圧容器内で行うことが好ましい。
[0023]
 フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物は、異性化工程において更に添加することもできる。この場合、一形態では、ダイマー反応工程および異性化工程において添加される上記フッ化物の量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して(詳しくは、ダイマー反応工程におけるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーの仕込み量に対して)、0.1モル倍量~2.0モル倍量が好ましく、0.5モル倍量~1.8モル倍量であることがより好ましく、1.0モル倍量~1.6モル倍量であることが更に好ましい。また、一形態では、ダイマー反応工程および異性化工程において添加される上記フッ化物の量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して(詳しくは、ダイマー反応工程におけるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーの仕込み量に対して)、0.05モル倍量~0.7モル倍量とすることができる。このように、上記フッ化物を分割添加することにより、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の収率が向上する場合がある。また、異性化工程において更に添加するフッ化物としては、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)収率が高いことから、フッ化カリウムがより好ましい。上記フッ化物の有機溶剤に対する濃度は特に限定はないが、収率向上の観点から、異性化工程において1質量%~30質量%であることが好ましい。
[0024]
 また、上記フッ化物の反応性を向上させるために、異性化工程において、添加剤を共存させて反応させることができる。添加剤を用いることにより、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の収率が向上し得るか、ならびに/または、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物の使用量を低減し得る。用いることのできる添加剤としては、18-クラウン-6、15-クラウン-5等のクラウンエーテル類、フッ化セシウム、テトラメチルアンモニウムフルオリド等のフッ化物類、トリス[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]アミン(TDA-1)等のポリエーテルアミン類、ジメチルホルムアミドやジメチルスルホキシド等の極性溶剤類等を例示することができる。特に好ましくはフッ化セシウムを用いることができる。すなわち、異性化工程においては、フッ化ナトリウムまたはフッ化カリウムの少なくともいずれかと、フッ化セシウムを併用することが好ましく、フッ化カリウムとフッ化セシウムを併用することが更に好ましい。添加剤が、クラウンエーテル類やポリエーテルアミン類の場合は、添加剤の使用量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して(詳しくは、ダイマー反応工程におけるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーの仕込み量に対して)、0.05モル倍量~1.5モル倍量の範囲とすることができる。また、添加剤が、フッ化物類の場合は、添加剤の使用量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して(詳しくは、ダイマー反応工程におけるトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーの仕込み量に対して)、0.02モル倍量~0.5モル倍量が好ましく、0.03モル倍量~0.3モル倍量がさらに好ましく、0.05モル倍量~0.2モル倍量であることが特に好ましい。また、異性化工程に用いられるフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物の合計量(詳しくは、ダイマー反応工程において用いられるフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物と、異性化工程で添加されるフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物の合計量)に対する、添加剤として用いられるフッ化物類の使用量は、0.05~1.0モル倍量とすることが好ましく、0.1~0.5モル倍量とすることがより好ましい。添加物を添加する時期は特に制限はないが、収率向上の観点から、異性化工程前および異性化工程中のいずれか1つ以上の段階で添加することが好ましい。なお、フッ化セシウムは先に記載したように工業的に高価であるが、上記製造方法では、ダイマー反応工程における反応試剤として工業的に安価で入手容易性が良いフッ化物であるフッ化カリウムおよび/またはフッ化ナトリウムが用いられる。したがって、添加剤としてフッ化セシウムを使用するとしても、先に記載したフッ化セシウムを使用する従来の製造方法と比べて工業的に有利であり得る。
[0025]
 上記製造方法では、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造のための合成中間体であるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を、ダイマー反応工程後、抽出操作、蒸留操作等の分離操作を行って分離した後に異性化工程に供することもできる。この場合は、分離したパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を、有機溶剤とフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物の存在下で、反応させることができる。異性化工程における有機溶剤については、ダイマー反応工程における有機溶剤に関する先の記載を参照できる。反応系中の水分量が少ないことは反応を良好に進行させるうえで望ましい。具体的には異性化工程の反応系中の水分量は、500ppm以下が好ましく、100ppm以下がより好ましく、50ppm以下が更に好ましい。パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対するフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物の使用量は、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対し、0.1モル倍量~2.0モル倍量とすることが好ましく、0.2~1.5倍モル量とすることがより好ましい。また、存在させるフッ化物としては、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)の収率が高いことから、フッ化カリウムがより好ましい。この際のフッ化物の有機溶剤に対する濃度は特に限定はないが、収率向上の観点から、1質量%~30質量%であることが好ましい。
 また、異性化工程においてフッ化物の反応性を向上させるために、、添加剤を共存させて反応させることができる。添加剤を用いることにより、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の収率が向上し得るか、ならびに/または、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物の使用量を低減し得る。用いることのできる添加剤としては、18-クラウン-6、15-クラウン-5等のクラウンエーテル類、フッ化セシウム、テトラメチルアンモニウムフルオリド等のフッ化物類、トリス[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]アミン(TDA-1)等のポリエーテルアミン類、ジメチルホルムアミドやジメチルスルホキシド等の極性溶剤類等を例示することができる。特に好ましくはフッ化セシウムを用いることができる。すなわち、異性化工程においては、フッ化ナトリウムまたはフッ化カリウムの少なくともいずれかと、フッ化セシウムを併用することが好ましく、フッ化カリウムとフッ化セシウムを併用することが更に好ましい。添加剤が、クラウンエーテル類やポリエーテルアミン類の場合は、添加剤の使用量は、反応に供されるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.05モル倍量~1.0モル倍量の範囲とすることができる。また、添加剤が、フッ化物類の場合は、添加剤の使用量は、反応に供されるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.01モル倍量~0.30モル倍量が好ましく、0.02モル倍量~0.20モル倍量がさらに好ましく、0.03モル倍量~0.15モル倍量であることが特に好ましい。また、異性化工程に用いられるフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物に対する、添加剤として用いられるフッ化物類の使用量は、0.05~1.0モル倍量とすることが好ましく、0.1~0.5モル倍量とすることがより好ましい。
[0026]
 パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造のための合成中間体であってダイマー反応工程で得られるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)としては、以下の式2で表されるパーフルオロ(3,5-ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)と式3で表されるパーフルオロ(3,6-ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を例示でき、それぞれジアステレオマー混合物であってもよい。また、ダイマー反応工程で得られるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)は、これら異性体の組成物であってもよい。
[0027]
[化2]


[0028]
[化3]


[0029]
 異性化工程後の後処理として、例えば、室温までの冷却および脱圧の後、ろ過および上層の有機溶剤層の分離除去を行うことにより、目的物のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)を得ることができる。また、反応混合物を蒸留することにより目的物を得ることもできる。室温とは、例えば20℃~25℃の範囲の温度である。
[0030]
 パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の収率の更なる向上の観点から、上記製造方法の好ましい形態は、以下の通りである。
 一形態では、ダイマー反応工程においては、フッ化物としてフッ化カリウムを使用し、かつフッ化カリウムの使用量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~1.2モル倍量であり、異性化工程においてフッ化カリウムを更に添加し、添加されるフッ化カリウムの量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.1モル倍量~2.0モル倍量であることが好ましい。
 また、一形態では、ダイマー反応工程においては、フッ化物としてフッ化カリウムを使用し、かつフッ化カリウムの使用量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~0.5モル倍量であり、異性化工程においてフッ化カリウムをさらに添加し、添加されるフッ化カリウムの量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.5モル倍量~1.8モル倍量であることが好ましい。
 また、一形態では、ダイマー反応工程においては、フッ化物としてフッ化カリウムを使用し、かつフッ化カリウムの使用量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.08モル倍量~0.3モル倍量であり、異性化工程においてフッ化カリウムをさらに添加し、添加されるフッ化カリウムの量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、1.0モル倍量~1.8モル倍量であることが好ましい。
 また、一形態では、ダイマー反応工程においては、フッ化物としてフッ化カリウムを使用し、かつフッ化カリウムの使用量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~1.2モル倍量であり、異性化工程においてはフッ化カリウムとフッ化セシウム両方を添加し、添加されるフッ化カリウムの量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.1モル倍量~2.0モル倍量であり、添加されるフッ化セシウムの量は、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して0.02モル倍量~0.5モル倍量であることが好ましい。
 また、一形態では、ダイマー反応工程においては、フッ化物としてフッ化カリウムを使用し、かつフッ化カリウムの使用量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~0.5モル倍量であり、異性化工程においてはフッ化カリウムとフッ化セシウム両方を添加し、添加されるフッ化カリウムの量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.5モル倍量~1.8モル倍量であり、添加されるフッ化セシウムの量は、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して0.03モル倍量~0.3モル倍量であることが好ましい。
 また、一形態では、ダイマー反応工程においては、フッ化物としてフッ化カリウムを使用し、かつフッ化カリウムの使用量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.08モル倍量~0.3モル倍量であり、異性化工程においてはフッ化カリウムとフッ化セシウム両方を添加し、添加されるフッ化カリウムの量は、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、1.0モル倍量~1.8モル倍量であり、添加されるフッ化セシウムの量は、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して0.05モル倍量~0.2モル倍量であることが好ましい。
[0031]
 上記製造方法によって得られるパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)は、例えば、米国特許3308107号明細書(特許文献1)に記載の方法よりパーフルオロ(2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)へ誘導可能である。また、Macromolecules 2005年,38巻,4237-4245ページに記載の下記式4に示す合成方法によって、パーフルオロ(2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)へと変換することもできる。すなわち、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の加水分解を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸カリウム)とした後に、脱炭酸反応を行うことによりパーフルオロ(2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)を製造することができる。パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)またはそのアルカリ金属塩は、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)からパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)を製造するための合成中間体である。先に記載したように、本発明および本明細書において、これらはパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)と等価である。
[0032]
[化4]


[0033]
 上記製造方法は、ダイマー反応工程の前に、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーを合成する、ダイマー合成工程を有してもよい。ダイマー合成工程で行う反応としては、例えば、英国特許第1051647号明細書(特許文献3)に記載のヘキサフルオロプロピレンオキシドと、ベンゾフェノンとの反応を例示することができる。
実施例
[0034]
 以下、本発明を実施例により更に説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。
[0035]
 以下の分析では、下記機器を使用した。
  19F NMR:ブルカー社(BRUKER)製AVANCE II 400
[0036]
[参考例1]
トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーの調製
 耐圧が8MPaの撹拌機を備えたSUS316製10Lオートクレーブにベンゾフェノン(3.19kg,18mol)を仕込み、氷浴で0℃に冷却の後、これにヘキサフルオロプロピレンオキシド(3.15kg,19mol)を添加した。
 次いで、オートクレーブを密閉した後、反応混合物を撹拌しながら185℃まで加熱し、4時間反応を行った。
 反応終了後、室温まで冷却した後、分液し、粗トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーを得た(淡黄色透明液体,2.06kg)。ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRでの定量において、目的物のトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーは1.82kg(6.3mol)生成していた(収率72%/ベンゾフェノン基準)。なお、得られた生成物は2種のジアステレオマーの混合物で、その比は1/1(モル比)であった。 19F NMR(neat,376MHz)(異性体1)δ22.4,-81.4,-81.8,-122.9,(異性体2)δ22.3,-81.7,-81.8,-122.1。
[0037]
[実施例1]
 FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)製25mL試験管に、フッ化カリウム(0.195g,3.4mmol;トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.7モル倍量)を加えて、セプタムラバーをつけ、減圧/アルゴン置換を3回行い、ジエチレングリコールジメチルエーテル(1.90g,14mmol)およびトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー(1.40g,4.9mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、FEP製試験管を氷浴上で0℃に冷却し、撹拌しながら、ヘキサフルオロプロピレンオキシド(1.83g,11mmol)の入った風船を接続した。その後、-20℃の冷却浴中で36時間撹拌した。得られた溶液を室温で静置後、上層(2.47g)を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)が0.164g(収率6%/トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)生成していることが確認された。下層(2.64g)を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)が0.27g(収率9%/トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)生成していることが確認された(上層と下層を合わせた収率15%/トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)。なお、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)は2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。 19F NMR(376MHz,CDCl )(異性体1)δ-81.6,-81.8,-82.2,-83.0,-117.2,-126.3。(異性体2)δ-81.6,-82.2,-83.0,-94.6,-113.7,-128.5。
 こうして得られたパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を異性化工程に付すことにより、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が生成される。
[0038]
[実施例2]
 耐圧が10MPaのSUS316製30mLオートクレーブに、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー(1.47g,5.1mmol)、フッ化カリウム(0.206g,3.6mmol;トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.7モル倍量,スプレードライ品)、およびジエチレングリコールジメチルエーテル(1.87g,14mmol)を仕込み、氷浴上で0℃に冷却した。次いで、これにヘキサフルオロプロピレンオキシド(1.90g,11mmol)を導入し、0℃で20時間撹拌し続けた。反応終了後、室温にして、分液し、上層(2.81g)を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)が0.41g(収率13%/トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)生成していた。下層(2.15g)を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)が0.29g(収率9%/トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)生成していることが確認された(上層と下層を合わせた収率22%/トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)。なお、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)は2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
 こうして得られたパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を異性化工程に付すことにより、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が生成される。
[0039]
[実施例3]
 耐圧が10MPaのSUS316製30mLオートクレーブに、トリフルオロピルビン酸ダイマー(2.50g,8.7mmol)、フッ化カリウム(54.4mg,0.94mmol;トリフルオロピルビン酸ダイマーに対して0.11モル倍量,スプレードライ品)、およびジエチレングリコールジメチルエーテル(0.91g,6.8mmol)を仕込み、氷浴上で0℃に冷却した。次いで、これにヘキサフルオロプロピレンオキシド(4.0g,24.1mmol)を導入し、0℃で20時間撹拌し続けた。反応終了後、室温にして、分液し、上層および下層を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)(4.44g,82%/トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)が生成していることが確認された。なお、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)は2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0040]
[実施例4]
 実施例3において、用いるフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸ダイマーに対して0.5モル倍量に変更した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)が収率38%(トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)で生成していることが確認された。
[0041]
[実施例5]
 実施例3において、用いるフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸ダイマーに対して0.05モル倍量に変更した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)が収率42%(トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)で生成していることが確認された。
[0042]
[実施例6]
 FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)製25mL試験管に、フッ化ナトリウム(0.131g,3.1mmol;トリフルオロピルビン酸ダイマーに対して0.6モル倍量)を加えて、セプタムラバーをつけ、減圧/アルゴン置換を3回行い、ジエチレングリコールジメチルエーテル(1.73g、12.9mmоl)およびトリフルオロピルビン酸ダイマー(1.5g,5.2mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、FEP製試験管を氷浴上で0℃に冷却し、撹拌しながら、ヘキサフルオロプロピレンオキシド(1.73g,10.4mmol)の入った風船を接続した。その後、-20℃の冷却浴中で36時間撹拌した。得られた溶液を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F-NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)が生成していることが確認された(収率5%/トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)。なお、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)は2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0043]
[実施例7]
 アルゴン置換した20mLの耐圧管に撹拌子、ジエチレングリコールジメチルエーテル(2.70g、20.1mmоl)、フッ化カリウム(0.282g,4.85mmol,パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して1.46モル倍量,スプレードライ品)、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)(1.03g,3.32mmol)を入れ密封した。130℃で15時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却した。分液し、上層(ジグリム層)および下層(フルオラス(fluorous)層)を得た。下層をベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)(0.68g,収率24%/パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)が生成していることが確認された。また、上層および不要物を重水に溶解してトリフルオロエタノールを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)ならびにパーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩(収率52%/パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)として生成していることが確認された。
 得られたパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)は2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。 19F NMR(376MHz,CDCl )(異性体1)δ23.6,-77.8(d,J=132Hz),-80.1,-81.57,-83.56(d,J=135Hz),-124.9。(異性体2)δ23.2,-78.5(d,J=132Hz),-80.4,-81.6,-84.1(d,J=139Hz),-123.7。 また、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩も2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。 19F NMR(376MHz,D О)(異性体1)δ―78.8,-81.0,-81.9,-84.4,-124.8。(異性体2)δ-79.5,-81.4,-82.0,-84.8,-124.9。
[0044]
[実施例8]
 実施例7において、用いるフッ化カリウムの量をパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して0.99モル倍量に変更した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率35%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩が収率31%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0045]
[実施例9]
 実施例7において、用いるフッ化カリウムの量をパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して1.0モル倍量に、用いるジエチレングリコールジメチルエーテルの量を8.17g(60.9mmоl)に変更した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率36%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩が収率38%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0046]
[実施例10]
 実施例7において、用いるフッ化カリウムの量をパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して0.52モル倍量に変更した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率35%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩が収率19%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0047]
[実施例11]
 実施例7において、用いるフッ化カリウムの量をパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.88モル倍量に変更し、かつ添加剤としてフッ化セシウムをパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.09モル倍量添加した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率42%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはその塩(カリウム塩および/またはセシウム塩)が収率49%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0048]
[実施例12]
 実施例7において、用いるフッ化カリウムの量をパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.21モル倍量に変更し、かつ添加剤としてフッ化セシウムをパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.09モル倍量添加した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率72%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはその塩(カリウム塩および/またはセシウム塩)が収率23%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0049]
[実施例13]
 実施例7において、用いるフッ化カリウムの量をパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.25モル倍量に変更し、かつ添加剤としてフッ化セシウムをパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.05モル倍量添加した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率63%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはその塩(カリウム塩および/またはセシウム塩)が収率24%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0050]
[実施例14]
 実施例7において、用いるフッ化物をフッ化ナトリウムに変更し、フッ化ナトリウムをパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.21モル倍量添加し、かつ添加剤としてフッ化セシウムをパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.10モル倍量添加した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率62%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはその塩(ナトリウム塩および/またはセシウム塩)が収率8%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0051]
[実施例15]
 実施例7において、用いるフッ化カリウムの量をパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.10モル倍量に変更し、かつ添加剤としてフッ化テトラメチルアンモニウムをパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンに対して0.10モル倍量添加した以外は同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率50%(パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物は2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0052]
[実施例16]
 耐圧が10MPaのSUS316製30mLオートクレーブに、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー(6.06g,21mmol)、フッ化カリウム(0.73g,13mmol;トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.6モル倍量,スプレードライ品)、およびジエチレングリコールジメチルエーテル(7.48g,56mmol)を仕込み、氷浴上で0℃に冷却した。次いで、これにヘキサフルオロプロピレンオキシド(6.80g,41mmol)を導入し、0℃で20時間撹拌した。反応液の一部を採取して、 19F NMRでNMR分析したところ、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)が2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
 上記のダイマー反応工程後、次いで異性化工程を行った。フッ化カリウム(0.690g,12mmol;トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.6モル倍量(添加したフッ化カリウムの合計量1.2モル倍量),スプレードライ品)を追加し、130℃に加熱し、24時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却、分液し、上層(8.42g)を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が0.31g(収率3%)生成していることが確認された。ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRで下層(10.1g)をNMR分析すると、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が0.95g(収率7%)生成していることが確認された(上層と下層を合わせた収率10%/トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)。なお、得られた目的物は2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0053]
[実施例17]
 耐圧が10MPaのSUS316製30mLオートクレーブに、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー(1. 01g,3.5mmol)、フッ化カリウム(0.021g,0.36mmol;トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.1モル倍量,スプレードライ品)、およびジエチレングリコールジメチルエーテル(0.94g,7.0mmol)を仕込み、氷浴上で0℃に冷却した。次いで、これにヘキサフルオロプロピレンオキシド(1.2g,7.2mmol)を導入し、0℃で15時間撹拌した。反応液の一部を採取して、 19F NMRでNMR分析したところ、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)が収率82%で2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
 上記のダイマー反応工程後、次いで異性化工程を行った。オートクレーブにフッ化カリウム(0.312g,5.4mmol;トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して1.54モル倍量(添加したフッ化カリウムの合計量1.64モル倍量),スプレードライ品)を追加し、80℃に昇温後、130℃に加熱し、15時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却、分液し、上層(ジグリム層)および下層(フルオラス層)を得た。下層を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)(0.54g,1.74mmol,収率25%/トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)が生成していることが確認された。また、上層および不要物を重水に溶解してトリフルオロエタノールを内部標準物質として用いた 19F NMRでNMR分析すると、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩(3.71mmol,収率53%/トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)が生成していることが確認された。
[0054]
[実施例18]
 実施例17と同様にして、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を収率82%で得たのちに、異性化工程で追加するフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.9モル倍量(添加したフッ化カリウムの合計量1.0モル倍量)に変更した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率26%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩が収率14%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0055]
[実施例19]
 実施例17と同様にして、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を収率82%で得たのちに、異性化工程で追加するフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.72モル倍量(添加したフッ化カリウムの合計量0.82モル倍量)に変更した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率32%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩が収率7%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0056]
[実施例20]
 実施例17と同様にして、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を収率82%で得たのちに、異性化工程で追加するフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.4モル倍量(添加したフッ化カリウムの合計量0.5モル倍量)に変更した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率25%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩が収率1%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0057]
[実施例21]
 実施例17と同様にして、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を収率82%で得たのちに、異性化工程で追加するフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して1.38モル倍量に変更し(添加したフッ化カリウムの合計量1.48モル倍量)、かつ添加剤としてフッ化セシウムをトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.16モル倍量添加した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率24%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはその塩(カリウム塩および/またはセシウム塩)が収率58%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0058]
[実施例22]
 実施例17と同様にして、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を収率82%で得たのちに、異性化工程で追加するフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.56モル倍量に変更し(添加したフッ化カリウムの合計量0.66モル倍量)、かつ添加剤としてフッ化セシウムをトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.16モル倍量添加した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率33%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはその塩(カリウム塩および/またはセシウム塩)が収率19%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0059]
[実施例23]
 実施例17と同様にして、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を収率82%で得たのちに、異性化工程で追加するフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.31モル倍量に変更し(添加したフッ化カリウムの合計量0.41モル倍量)、かつ添加剤としてフッ化セシウムをトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.082モル倍量添加した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率33%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはその塩(カリウム塩および/またはセシウム塩)が収率8%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0060]
[実施例24]
 実施例17と同様にして、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を収率82%で得たのちに、異性化工程で追加するフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.56モル倍量に変更し(添加したフッ化カリウムの合計量0.66モル倍量)、かつ添加剤としてフッ化テトラメチルアンモニウムをトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.16モル倍量添加した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率37%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはその塩(カリウム塩および/またはセシウム塩)が収率13%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0061]
[実施例25]
 実施例17と同様にして、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を収率82%で得たのちに、異性化工程で追加するフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.9モル倍量に変更し(添加したフッ化カリウムの合計量1.0モル倍量)、かつ添加剤として18-クラウン-6-エーテルをトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して1.0モル倍量添加した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率41%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩が収率6%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0062]
[実施例26]
 実施例17と同様にして、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を収率82%で得たのちに、異性化工程で追加するフッ化カリウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.4モル倍量に変更し(添加したフッ化カリウムの合計量0.5モル倍量)、かつ添加剤として18-クラウン-6-エーテルをトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.5モル倍量添加した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率41%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)、パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸)および/またはそのカリウム塩が収率6%(トリフルオロピルビン酸ダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物はそれぞれ2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0063]
[比較例1]
 実施例17において、ダイマー反応工程において用いるフッ化物をフッ化セシウムに変更し、フッ化セシウムをパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して0.12モル倍量添加した以外は同じ条件で反応を行い、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーからパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサンを得たのちに、異性化工程で用いるフッ化物をフッ化セシウムに変更して、追加するフッ化セシウムの量をトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.36モル倍量(添加したフッ化セシウムの合計量0.48モル倍量)に変更した以外は実施例17と同じ条件で反応を行い、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フロオロホルミル-1,3-ジオキソラン)が収率37%(トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマー基準)で生成していることが確認された。なお、得られた化合物は2種のジアステレオマーとして生成していることが確認された。
[0064]
 本発明の一態様により、工業的に安価で入手が容易なフッ化カリウムおよび/またはフッ化ナトリウムの存在下、取り扱いが容易なトリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーを原料とし、工業的規模でのパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造が可能となる。上記製造方法によって得られるパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)は、ガス分離膜用樹脂、光ファイバー用透明樹脂等として有望なポリ[パーフルオロ(2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)]の合成原料として使用することができる。

請求の範囲

[請求項1]
 有機溶剤中、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物の存在下、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーとヘキサフルオロプロピレンオキシドを反応させてパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を得るダイマー反応工程を有する、パーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項2]
 有機溶剤が、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルおよびテトラエチレングリコールジメチルエーテルからなる群から選択される一種以上の有機溶剤である、請求項1に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項3]
 フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物を、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~0.5モル倍量でダイマー反応工程において添加する、請求項1または2に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項4]
 フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物を、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.08モル倍量~0.3モル倍量でダイマー反応工程において添加する、請求項1~3のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項5]
 フッ化カリウム存在下にダイマー反応工程を行う、請求項1~4のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項6]
 ダイマー反応工程の後に、異性化工程を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項7]
 フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物を、異性化工程において更に添加する、請求項6に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項8]
 異性化工程において更に添加される前記フッ化物の量が、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.1モル倍量~2.0モル倍量である、請求項7に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項9]
 異性化工程において更に添加される上記フッ化物の量が、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して0.5モル倍量~1.8モル倍量である、請求項7または8に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項10]
 異性化工程において更に添加される前記フッ化物は、フッ化カリウムである、請求項7~9のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項11]
 ダイマー反応工程にて得られたパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)を反応液から分離後、有機溶剤、ならびにフッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムからなる群から選択される一種以上のフッ化物の存在下に異性化工程に付す、請求項1~5のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項12]
 異性化工程における有機溶剤が、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルおよびテトラエチレングリコールジメチルエーテルからなる群から選択される一種以上の有機溶剤である、請求項11に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項13]
 異性化工程を、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.1モル倍量~2.0モル倍量で前記フッ化物が存在する下で行う、請求項11または12に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項14]
 異性化工程を、パーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.2モル倍量~1.5モル倍量で前記フッ化物が存在する下で行う、請求項11~13のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項15]
 異性化工程を、前記フッ化物としてフッ化カリウムが存在する下で行う、請求項11~14のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項16]
 異性化工程において、クラウンエーテル類およびフッ化物類からなる群から選択される一種以上の添加剤を添加する、請求項6~15のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項17]
 異性化工程において、フッ化セシウムおよびテトラメチルアンモニウムフルオリドからなる群から選択される一種以上の添加剤を、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~0.2モル倍量で添加する、請求項6~10のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項18]
 異性化工程において、添加剤として18-クラウン-6、15-クラウン-5を、トリフルオロピルビン酸フルオリドダイマーに対して、0.05モル倍量~1.5モル倍量で添加する、請求項6~10のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項19]
 異性化工程において、フッ化セシウムおよびテトラメチルアンモニウムフルオリドからなる群から選択される一種以上の添加剤を、反応に供されるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.03モル倍量~0.15モル倍量で添加する、請求項11~16のいずれか1項に記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。
[請求項20]
 異性化工程において、18-クラウン-6、15-クラウン-5を、異性化反応に供されるパーフルオロ(ジメチル-2-オキソ-1,4-ジオキサン)に対して、0.05モル倍量~1.0モル倍量で添加する、請求項11~16のいずれかに記載のパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)の製造方法。